2005/12/15 掲載
 FPの大内です。今回から「定年後の金融資産運用」についてお話しします。
 個人が築き上げた資産には、私が考えるに「知財、不動産、金融資産」があると思います。単に金融資産運用だけを考えるのではなく、この3つの資産を一緒にして考えることがもっとも自然ではないでしょうか。今回は、本論に入る前に、一般的なことを西田さんと話してみたいと思います。

西田:
60歳から65歳にかけての働き方ということで、在職老齢年金の受給に付いてお話してきましたが、今回はFPの大内さんに定年後の金融資産運用に付いてお話していただきます。

大内:
西田さんには、定年後の働き方として、実践的な知識を伝授していただいたわけですが、現在60歳の方がその後どのぐらいの平均余命があるかという考え方があり、男性22年女性28年ぐらいになっています。つまり定年後の生活がかなり長期間にわたり、その間の収入の主なものが年金というわけで、定年を間近に控えた方々の年金に対する関心は大変高いわけです。
しかしこの年金は過去の働き方に応じた支給額になります。
一方、これからお話する金融資産の運用については個々人の工夫次第です。

西田:
確かに年金の場合、受給の仕方など工夫の余地はありますが、それで特別に支給総額が増加するというものでもありませんね。

大内:
そうなのです。年金は保険料の支払いという入り口から年金額の受給という出口まで隅々まで制度としてつくられていますので、個人の工夫の余地は限られていると思います。簡単に言えば、「他人任せ」なのです。一方金融資産の運用は基本的に「自分次第」です。

西田:
そうですね。金融制度や法律などにより大まかな枠組みは決められていますが、その中でどのように運用するかは自由ですね。でもこの自由と言うのが逆に難しい訳です。様々な金融商品がありますから、それらを理解するだけでも大変です。

大内:
年金制度も大変に難解で、私など西田さんのお力を借りなければ理解できません(笑)。金融も制度自体は難解で、専門家の解説をいただかないと理解できません。
今回のポイントの一つは、「商品選択はだれがするのですか」という点です。年金制度では先程も申し上げたように、途中は「他人任せ」なわけです。一方、金融資産運用は最初から最後まで自分自身で行うのです。
なぜ、このことを申し上げるかと言うと、この部分が重要だからです。
一昔前までは、今ほど年金にしろ、資産運用にしろ、それほど関心が高かったわけではありませんでした。年金受給額の減少におびえることもなく、預貯金もそこそこの金利がついておりましたので、「他人任せ」で良かったのです。
金融資産運用の話をすると敬遠される傾向にありましたよね。

西田:
そういえば、最近も平成電電関連のことがニュースになりましたね。

大内:
そうですね。大新聞に載った広告、平成電電と関連があるがごとき表現、魅力的なビジネスプラン、加えて驚くべき高金利などなど、金融商品について不慣れな方々が購入してしまいそうなお話でしたね。
真っ当な金融資産運用のFPが相談を受けたら、多くの疑問点を指摘したでしょうね。ただし、購入するしないはご本人次第ですからねぇ!

西田:
自己責任ということですね。

大内:
そうです。自己責任ではありますが、収益性だけでなく隠れたリスクについて専門家に相談することも大切なのではないでしょうか?

西田:
さて、退職金についていうと、年金支給割合を高くし、一時金支給割合を低くした退職金制度が増えてきましたが、退職時に一時金として全額受け取れる選択肢を残してある制度がほとんどです。

大内:
やはり、退職金を予定して、いろいろ計画を立てている方も多いですからね。
企業も税制上の優遇がありますから企業年金制度を導入しますが、確定給付型企業年金制度では退職後も元従業員のために運用して、約束した年金額を支給していくというのは大変なことですね。
こでも「他人任せ」なのです。

西田:
では、大内さんとしては、企業にお勤めの方が、定年後の金融資産運用をどのようにすればいいとお考えですか?

大内:
一言ではいえませんね!先ほど西田さんがおっしゃっていたように、実に様々な金融商品があります。さらにそれぞれ仕組みが異なります。
いきなり、こうすれば良いですよなど、人様に言えるものでもありません。
それなりに、紙面をいただき、基本的なところからお話していきたいと考えております。
企業に長年お勤めされてきた方は、一般的に言えば、3つの資産をお持ちです。
それは、「知財」、「不動産」、「金融資産」です。
この3つは、それぞれ資産の性格が異なりますが、長年にわたり築き上げた貴重な財産なわけです。
定年退職後の長い生活を充実したものにするために、金融資産運用=金儲けという考えでなく、この3つの資産を有効に活用するという考え方が大切なのではないかなぁと考えています。

西田:
そうしますと、今後どのような展開になりますか?

大内:
そうですね、まずはお勤めの方々が、長年お仕事を通じて築き上げた「知財」から話を始めたいですね!この活用をベースにして、金融や不動産の活用を考えていくのが、もっとも自然であり、効果も高いと思います。

西田:
今後が楽しみです。
 
ご相談があればFP 大内と社労士 西田でお答えして参りますのでお気軽にご質問下さい。
 

このシリーズは今後も継続いたします。次回号は「高齢者の雇用延長義務に伴う知っておきたい周辺情報〔Part.3〕」についてご紹介する予定です。

●この連載シリーズに関してのご質問・お問い合わせは下記までお願い致します。
 株式会社 グローバルハート
 TEL:03-3524-1468 FAX:03-3524-1564 E-mail:gheart@fine.ocn.ne.jp

●グローバルハート登録アドバイザーについて
 グローバルハートには、FP(ファイナンシャルプランナー)、社会保険労務士、税理士等の資格を備えたアドバイザーが全国で約300名登録しており、企業年金制度改革や教育(年金教育・投資教育)活動を行っております。

 
<< 前回の記事を読む 次号の記事を読む >>