2006/7/20 掲載
『知って得するシリーズ』では、日本版401kや企業年金等に関する知っておいた方が良い情報をお届けしております。
シリーズ第2回では、日本版401kの個人型についてご説明致しました。仮に転職した先に日本版401kの制度がない場合、個人型に資金を移換しなければなりません。その場合を想定し日本版401k個人型について解説致しました。
シリーズ第3回では前号に引き続き、日本版401k個人型のポイントのまとめを「Q&A」と「ワンポイントアドバイス」の形式でご紹介いたします。
 
確定拠出年金(日本版401k個人型)Q&A
 
Q1.確定拠出年金「個人型」の加入対象者は?
 
A1. @ 自営業者等(20歳以上60歳未満の国民年金第1号被保険者で国民年金の保険料を納めている人)
  A 企業年金制度のない企業の従業員(60歳未満の厚生年金適用事業所に勤務している第2号被保険者で企業年金制度(厚生年金基金・税制適格年金)と確定拠出年金「企業型」のどちらにも加入資格のない人。
  企業年金制度の恩恵を受けていない企業の従業員の為の制度です。
  公務員、専業主婦等は加入できません。
  第1号被保険者のうち、国民年金保険の納付を全額及び半額免状されている人は加入できません。
 
Q2.企業年金制度のない従業員(第2号個人型)が加入する場合の手続は?
A2. @ 加入申出書に先立って、勤務する事業所が登録事業所として登録されている必要があります。(登録申請の用紙は受付金融機関にあります。)
  A 掛金は事業所が天引きして取りまとめることが原則です。但し加入者の都合により天引きを利用しない方法(個人払込)も認められますが、その場合、個人口座を指定した「口座振替依頼書」を添付して受付金融機関へ提出します。又、事業主の方は個人振込みをせざるを得ない理由を記載した登録申請書を作成し提出する必要があります。
  B 加入を希望する本人は「個人型年金加入申出書」(第2号被保険者用)に必要な事項を記入します。
  事業主は加入を希望する従業員が以下であることを証明する必要があります。証明書の様式は、加入申出書とともに受付金融機関に準備していますので必要な項目をチェックし受付金融機関に提出します。
  1. 60歳未満の厚生年金保険の被保険者であること
  2. 企業年金制度の対象者でないこと
  C 掛金はすべて口座振替により納付します。事業主の口座から毎月26日に引き落としされますので必要な掛金を取りまとめておく必要があります。
 
Q3. 掛金の拠出は自由に変更できますか?
A3. この制度は、あくまで年金であり貯蓄とは異なります。一般の貯蓄のように加入者の都合によって出し入れする性質のものではありませんので自由に変更は出来ません。ただし、掛金を拠出しないで運用の指図だけをする立場(運用指図者)になることは認められています。この場合には「加入者の資格喪失届」を受付金融機関に提出することになります。
 
Q4.掛金の額を変更したい場合は?
A4. 加入者は、掛金の額の変更を毎年4月から翌年3月までの間に1回変更することが出来ます。この場合、加入者は「加入者掛金変更届」を受付金融機関に提出します。
 
Q5.2号個人型(サラリーマン)加入者が勤務先を退職した場合は?
A5. @ 転職先に企業年金(厚生年金基金や適格退職年金)の制度があり、対象者となる場合。
  • 個人型年金の加入資格がなくなりますので「加入者資格喪失届」を受付金融機関へ提出します。
  • 法律で定める要件に適合する場合は、「脱退一時金」を請求できるケースがあります。
  • 「脱退一時金」受けられない場合は、個人型年金の「運用指図者」として60歳まで自分の判断で運用の指図を行います。
  A 転職先に確定拠出年金の企業型年金の制度があり、その対象者となる場合
  • 個人型年金加入者の資格がなくなります。
  • これまでの資産を転職先の企業型年金へ移します。
  B 国家公務員、地方公務員ならびに、私立学校の教職員となる場合
  • @と同じ
  C 転職先の企業に企業年金も確定拠出年金の企業型もない場合
  • 個人型年金の加入者として掛金を拠出することが出来ます。
  • 国民年金の被保険者の資格種別が2号から1号に変ります。
  • 給与天引きから加入者本人名義の口座振替となります。
  D 自営業者になる場合
  • 個人型の加入者として掛金を拠出することが出来ます。
  • 国民年金の被保険者の資格種別が、2号から1号に変ります。
  • 給与天引きから加入者本人名義の口座振替となります。
  E サラリーマンの妻(第3号被保険者)となる場合
  • 制度の対象外となります。
  • 法律で定める要件に適合する場合(加入者期間が1ヵ月以上3年以下等)は脱退一時金を請求できるケースがあります。
  • 脱退一時金を受け取れない場合は、個人型年金の「運用指図者」として支給開始年齢に達するまでの間、資産の運用指図を行います。
 
Q6. 個人型年金の掛金は所得控除の対象となりますか?
A6. 給与所得者が支払う掛金の全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となります。
     
 
ワンポイントアドバイス
 
 
【手数料】
  加入者及び運用指図者は、国民年金基金連合会、運営管理機関及び事務委託先金融機関が個人型年金を実施するために手数料を負担します。手数料のチェックが必要です。
 
【自己責任による運用】
  運用の結果については自己責任が原則です。自分の運用次第で受け取り額が違ってきます。
自分のライフプランとマネープランの長期展望が必要です。
 
【脱退と換金】
  原則60歳までは脱退出来ません。又、年金の途中引き出しも出来ませんので運用の指図のみを行うことになります。
 
【資産形成】
  経済の動きに応じて運用商品を変更する必要があります。景気の状況を見ながら運用方法を変えていくことで、より早く計画した資産形成ができる可能性があります。
 
【税制メリット】
  拠出時、運用時、給付時に税制面のメリットがあります。
  拠出時→拠出した掛金は全額所得控除
  運用時→利子や配当等の運用益に対する源泉分離課税はありません。
積み立てた年金資産に対して特別法人税1.173%が課税。(但し、平成19年まで凍結中)
  給付時→年金で受取る場合は公的年金等控除が適用され、一時金で受取る場合は退職所得控除が適用されます。
 
 
 
注)あくまでも概要ですので内容等につきましてはグローバルハートまでお問合せ下さい。
お問い合わせメールアドレス gheart@fine.ocn.ne.jp
 
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