2006/9/21 掲載
本年施行された「中小企業会計」の導入が「退職給付制度」に与える影響についてお伝えして参りましたこのシリーズも今回が最終回となります。
最終回では「中小企業会計」の導入を契機に「新しい退職給付制度に日本版401kを選択した際の導入の実務」についてお伝えします。
解説は前回号に引き続きグローバルハートが2005年9月に開催いたしました「中小企業会計と退職給付引当金セミナー」の資料を使用し解説させていただきます。
新しい退職給付制度の検討 日本版401k導入の実務のポイント
中小企業会計導入に伴い、今後は大企業だけではなく中小企業においても企業のキャッシュフローが開示され退職給付債務も明らかにされることになります。これらの開示によって、取引先・銀行・株主等に対する影響が想定されます。
また、適格退職年金廃止に伴い制度を移行する必要がある企業も増加することが予想されます。このシリーズでは「中小企業会計の導入とその影響」についてお伝えしてきましたが、最終回の今回は「中小企業会計導入に伴う退職給付制度を変更する場合の検討事項と制度移行に伴う実務」をご紹介してまいります。
 
【ポイント】
@適年を解約後、401kと前払いへ移行
A95%が401kを選択
BPBO(退職給付債務)解消
C移行に伴う既得権を確保・・・保険商品
D導入に伴う経営陣及び従業員代表の協力が導入
 成功の大きなポイント・・・若い社員へのフォロー
Eニュースレターの発行
F理解度チェック
G適年幹事会社及び運営管理機関の協力が得られた
 

【ポイント】
@適年資産を50% 401k、50% 中退共
A監査法人との確認作業が多く、業務進行が遅れる
B幹事会社(信託)の担当者からの協力が少なく業務進行に障害を感じる
C組合の理解が得られ協力的
D移行に伴う不足額の対処
 ・・・私募債+ストック・オプション
E運管の協力が得られたが投資教育については教育ではなく商品説明会(経験不足)
FPBO解消
 
【ポイント】
@401k連合型
A退職金の総額に大きな差が生じないように設計
B親会社の拠出率に合わせ規約を統一し、人事の交流円滑にする
C2003年4月スタート
 

【ポイント】
@適年資産を規約型へ移行する
A成果型導入の手段として401k(DC)を新設
B2004年4月スタート
C経営者が企業年金制度を十分認識している
D新しい企業年金制度について勉強会を重ねる
 
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<シミュレーションなくして労使合意なし>
※ 「分からないところが分からない!」
  ⇒日本の公的年金制度、私的年金制度の複雑さからくる本音

<セミナー形式の注意点>

●年金制度全体論より各自個人のケース説明に重点を置く
  ⇒ 「自分はどうなるのか?」が最大の疑問

●1回の説明で理解できるケースはほとんどない
  ⇒ アフターフォローの形が重要

●理解不足⇒ 不安増大⇒ 拒否反応⇒ 会社への不信⇒ 仕事への影響
  ⇒ 最悪のケースに陥らないように注意する

●ポイントは3点に絞る ⇒ 質疑応答の時間を多めに確保

 
◆ ポイント ◆
「不利益変更は無効」の命題
 
  退職給付制度の変更には労使合意が不可欠です。スムーズに労使合意を進める為には、まずは現在の状況と今後の変更事項をきちんと理解してもらうことが重要です。
そのためには各人毎のシミュレーションが必要となります。シミュレーションを実施後、従業員の方に対してセミナー等で丁寧に解説・説明しアンケートなどで確認をとり、個別相談会を実施することで理解を促し十分に納得してもらった上で制度の移行うことがポイントとなります。
 
グローバルハートでは低コストで実施可能な『退職金制度設計シミュレーションソフト「解決!ゾロ」』をご用意しております。ご興味のある方は ここ をクリックしてください。
 
 
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