2007/5/17 掲載
この3月、日本版401k導入3年目を迎えた某企業にて、日本版401kの運用についての座談会を開催いたしました。
「お金に係わる事柄は社内では発言しにくい」との意見もありましたので、話しやすい雰囲気作りのため社外でお酒を飲み交わしながら行うことと致しました。
参加いただきました方々も本音ベースの正直なご意見を述べていただき、とても有意義な議論を交わすことができました。
今回の『知って得するシリーズ【第8回】』では、座談会での意見や議論等をまとめ・抜粋したものを「実際に導入している企業の社員の生の声」としてお伝えしたいと思います。
 
<導入企業の状態>
 株式会社X社
 設立:1983年 資本金:約5,000万円 従業員数:140名 5事業所
 業務内容:情報処理システム開発
 ・業績良好な中堅企業
 ・日本版401k導入:2004年より

<X社の運用商品>
 DC定期(3年)
 DC内株アクティブS
 DC内債アクティブ
 DC外株アクティブ
 DC外債アクティブ
 DCバランス安定
 DCバランス安定成長
 DCバランス成長
 
<X社の運用商品照会(例)>
 
<X社の運用商品実績(例)>
 
<X社社員の実際の運用と経過について>
 
●Aさん
 評価損益 17%UP
 過去に20回程度のスイッチング履歴有り

<最近のスイッチング>
  1. DC内株アクティブS → DC外債アクティブへ(2006/9月)
    日経平均もこれ以上の上昇は考えにくいと判断し、安定して増えている外国債の商品へ切替え。為替も安定をキープすると判断。(117円)
    結果は少し成功?
    日経平均は予想より穏やかに上昇した。しかし、外国債も円安が維持され、徐々に増えた。

  2. DC外債アクティブ → DC内株アクティブS 50%・DC外株アクティブ 50%へ(2007/2月)
    株式市場全体が穏やかに上昇しているので、決算期の3月末まではさらに穏やかに成長すると判断。
    外国株式と国内株式の平均の方が安全と考え50%ずつに分散。
    結果は失敗。アメリカで経済成長が減速方向にあるとの発表があり、株価が下落。日経平均も影響を受けた。また円高になったこともあり、両方とも損失が出た。
●Bさん
 評価損益 17%UP
 過去に1回スイッチング

<スイッチング内容>(2006/1月)
  1. DCバランス安定 50%・DCバランス安定成長 50%
    → DC内株アクティブS 50%・DCバランス安定成長 50%
    ライブドア事件があり日経平均が急落した。(¥15,000台)
    一時的な下落と見て今後日経平均は回復して緩やかに上昇すると見込んで50%を国内株中心の商品に変更。結果はまあまあ成功。
 
<X社 座談会メモ2007/3>

〔スイッチングについて〕
スイッチングとは・・・?
金融商品の乗り換えのこと。
 
●Cさん(35歳 男性)
スイッチングしていない。
どん底に落ちてから1年位で株価が上がり始めた。
積極的にはスイッチングしない。
 
●Dさん(48歳 男性)
はじめは株の知識がなかった為、スイッチングせず放っておいたが投資クラブの勉強会後、知識を習得。
先の見通しをたてられるようになり「下がると予想」→全額スイッチングし始めた。
 
●Eさん(57歳 男性)
スイッチングしていない。
全体の退職金から考えると小さい額。
先が短い・残された時間がない等、消極的。
 
〔401kに対する社内における関心〕

●社内における関心度
401kの運用について社内で話題にのぼるかどうか?
→若い従業員の間ではほとんどのぼらない。 (理由:額が少ない)
 
●家庭内における関心度
401kの運用について家庭内で話題にのぼるかどうか?
→配偶者との間ではほとんどのぼらない(理由:分かっていない、話していない等)
 
〔関心度が低い理由〕
  • ゆとりがない
  • 諦めが先にきてしまう
  • 自分が出しているのではなく、会社が出しているお金という認識
  • 資産残高が少ないから
〔その他の意見〕
  • 利益が出たらその分だけスイッチングする
  • 考え方は人それぞれで個人差がある。
 
 

〔まとめ〕

今回の座談会を開催してみると導入企業の社員の中には、積極的な運用をされる方もいらっしゃいましたが、まだまだ運用に対して消極的な意見の方もいらっしゃり、個人によってかなりの温度差があると思いました。

肯定的な意見だけではなく否定的な意見やその他の様々な意見を聞くことができ、とても有意義な座談会になりました。

否定的な意見としては「忙しい・関心が無い」「会社のお金という感覚」という意見も多く聞かれましたが、私たちを取り巻く環境は、年金に対し無関心ではいられない状況へと変化してきています。

欧州では公的年金の財政破綻の防止を目的として受給開始年齢の引き上げ(ドイツでは65歳から67歳へ引き上げ)の動きが見られます。

日本においても空洞化が進む公的年金制度への不信感もあり、老後に備える資金準備は官だけではなく民間の保険商品へ多く移行しているといわれています。

また経営者の退職金原資や企業の節税対策として知られる逓増定期保険も損金参入ルール変更後は、節税メリットが少なくなるといわれ、大手生保各社も販売停止を決定したとの報道もありました。今後は会社にとっても、掛金が全額損金扱いとなる日本版401kは逓増定期保険にとってかわる魅力的な節税対策になるといえます。

現在、日本版401kは導入企業・加入者数ともに増加しており、「拠出限度額の引き上げ」や「加入者の追加拠出」、また「転職者が自動で年金を移せるような仕組みづくり」が検討され、マイナス面も改善される方向です。

「まだ先だから・・・」と先延ばしにせず、退職後の大切な生活資金となる年金について私たちは真剣に考えなければならない時期にきているといえるでしょう。

 
 
 

この資料に関するご質問は下記までお願い致します。
 株式会社グローバルハート  gheart@fine.ocn.ne.jp

 
 
<< 前回の記事を読む 次号の記事を読む >>